フュージョン

 フュージョンとは1960年代後半から、ジャズにロックやファンク、R&B、ボサノヴァ、ラテン音楽などを融合して作られた、楽器だけのインストを主体とした音楽です。アルバムに1〜2曲、歌ものの曲が入る事もありました。

 フュージョンは融合という意味です。

 フュージョンの全盛期は1960年代後半から1970年代、そしてそのブームは1980年代まで続きました。

 最初にフュージョンを演り始めたのは、黒人のジャズトランペッターのマイルス・デイヴィスがその一人ですが、黒人、白人を問わずに流行した音楽です。むしろ白人のアーティストが多いジャンルです。

 しかしフュージョン誕生の前兆は、1950年代に黒人のジャズサックス奏者のソニー・ロリンズが、カリブの音楽をジャズに融合した時から既にありました。

 ソニー・ロリンズは北部のニューヨーク産まれです。

 音源は1956年の曲です。


ソニー・ロリンズ

 また1960年代にボサノヴァとジャズを融合した、白人のフルート奏者のハービー・マンもフュージョンの草分け的な存在です。音源は日系アメリカ人シンガーのタミコ・ジョーンズとのアルバムからの曲です。

 ハービー・マンは北部のニューヨークのブルックリン産まれです。

 タミコ・ジョーンズは北部のウェスト・バージニア州産まれです。

 ウェスト・バージニア州は北部ですが、歴史的に定義が複雑な州です。

 音源は1967年の曲です。


ハービー・マン&タミコ・ジョーンズ

 ここから、いわゆるフュージョンの曲の紹介です。

 芸術的なジャズとは違い、ポップで心地良いサウンドです。フュージョンは1970年代以降のソウルミュージックに多大な影響を与えました。

 また1990年代には、フュージョンにヒップホップと流行りのR&Bを取り入れた、スムースジャズが登場して、現在に至ります。

 ブラックミュージックの歴史ですので、あえて黒人のフュージョンバンドを紹介します。

 ザ・クルセイダーズはテキサス州ヒュースト出身のバンドです。動画は1970年の曲です。この曲をリリースした当時は、ザ・ジャズ・クルセイダーズというバンド名でした。


ザ・クルセイダーズ

 スタッフは北部のニューヨーク出身のバンドです。動画は1976年の曲です。


スタッフ

ブラックミュージック研究所

ブラックミュージック研究家のNaoya Moroが運営する、主にブラックミュージックの歴史を研究するサイト。 黒人霊歌から、ブルース、ジャズ、ゴスペル、サザン・ソウル、ノーザン・ソウル、ファンク、ニュー・ソウル、ディスコ、ヒップホップ、ニュージャックスウィング、ヒップホップ・ソウル、ネオ・ソウル、クランク、クランク&B、トラップ、トラップ・ソウル、オルタナティブR&Bに至るまで研究をしています。

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